ゆたか建築設計事務所

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はじめまして! “ゆたかブログ” デビュー。

吉永 敏久 更新:2011/8/31

はじめまして。吉永敏久と申します。
富士市出身で12年間埼玉県内の設計事務所に勤務し、6月末より生まれ育ったこの街に帰って来ました。
まだまだ未熟な建築士ですが、地元の為に一生懸命頑張りたいと思います。

さて、私の担当物件の紹介は、まだまだネタが乏しいので、今回は製図試験を1ヵ月後に控えた旬な話題、
建築士試験』について語ろうと思います。
建築設計を生業とする以上、避けて通れないのが建築士の資格です。
毎年何千人もの方々が、嬉し涙や悔し涙を流しています。
試験は学科と製図があり、学科を合格した人だけが製図を受験することができます。

一級建築士試験の製図試験は、6時間30分の試験時間内に各要求図面と計画の要点等の記述という
設計説明を完成させなければなりません。
設計の実務ではCADと呼ばれるパソコンソフトで作図するため、現在、仕事で図面を手描きすることは
ほとんど無いのが実情です。
『今どき、手描きの試験の意味あるの?』これは多くの方が思っている疑問です。

一級建築士の業務として、『専門分化している建築設計の調整、取りまとめ』があります。
建築設計には大きく分けて、意匠、構造、電気設備、機械設備があります。これらの設計を並行作業していくには、
お互いの連携が欠かせません。例えば、ある部屋の天井にエアコンを付けたいとなった時、まず、天井裏の空間に
余裕があるか意匠担当が天井の高さなど、全体の計画を検討します。この時に梁の高さの寸法に影響が出れば
構造担当が検討し、設備担当がその部屋に必要な能力のエアコンを検討し、電気担当がエアコンの電源等を検討
します。この様に、建物の設計を進めていくには、調整や連携を繰り返しながら業務をマネージメントし、常に
スケジュールを管理していかなければなりません。

製図試験の話に戻りますが、情報量が豊富な現代では時間さえあれば、誰でも試験課題の要求に合った図面を
描く事ができると思います。しかし、それを限られた時間内で、要求に対して合理的かつ経済的な計画を自らの
腕一本で提案できるのが建築士という事になります。
試験中の時間管理は大変重要で、6時間30分の内訳は、課題文の読み取りに15分、エスキスと言われる
プランニングに2時間、要点の記述に1時間、作図に3時間、見直しに15分が目安と言われています。
試験中は自分の実力や作図スピードを踏まえた上で、時間配分をマネージメントしていかなければ、作図未完成で、
一発不合格となり、せっかくの努力が水の泡となってしまいます。
製図試験は、限られた時間内に課題の要求図面(お施主様の要望)をまとめられるという事に大きな価値が
あるのだと思います。手描きかCADかは完成した図面の美しさの問題で同じ作図ツールとして代わりありません。
おそらく製図試験の受験生は課題の要求図面を、CADよりも手描きで描いた方が早く描けると思います。
それもひとつの大きなスキルとして役に立つ事でしょう。

おわかり頂けたでしょうか?建築士試験は、決して知識と技術だけを求められているのでは無いと思います。
受験資格に実務経験が必要な以上、建築士試験に挑戦する人は皆、仕事を抱え忙しい合間を縫って勉強します。
その中で仕事に支障が無いようにどれだけ勉強時間を確保できるか、まさに毎日の自分自身のスケジュールを
しっかり管理できなければ勉強時間は確保できません。
建築士試験で、建築の知識と技術の他に、最も問われている事は、自己マネージメント能力なのだと思います。

今年、弊社にも製図試験を受験する者がおります。
設計事務所にいると、必ず付きまとってくる嫌な試験、簡単に、もうやめたと言えない試験…。
試験本番では年に一度しかない一発勝負のプレッシャーに対する極度の緊張、鉛筆を持つ手が震えたり線が歪んだり…。
建築士試験は、本当につらく厳しい試験ですが、これを乗り越えた時、それは自分の想像を超える大きな自信になります。

建物づくりの良きコーディネーター』として活躍できる様に頑張りましょう!

何か、ブログデビュー戦で、いきなり重い話題だったかも知れません…。
これでもねぇ、ネタについては結構悩んだッスよ。
まぁ、私自信、自己マネージメントが出来ているかって言われると…、Mr.ダメ人間みたいな男です♪

こんな感じで今後とも宜しくお願いします。


吉永敏久

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