標準貫入試験
吉永 敏久 更新:2014/9/29
こんにちは。吉永です。
建物の設計をする時の重要な調査のひとつに地盤調査があります。
どんなに素敵な建物でも傾いてしまっては元も子もありません。
設計者は地盤調査により地層を推察し、基礎形状や基礎の支持深さを決めます。
その決定に際し、最も重要な指標がN値と呼ばれる数値です。
N値は標準貫入試験という試験により確認される値で、
『質量63.5kgのハンマーを76cmの高さから自由落下させてボーリングロッド頭部に
取り付けたノッキングブロックを打撃し、ボーリングロッドの先端に取り付けられた
標準貫入試験用サンプラーを規定貫入量である30cm打ち込むのに要する打撃回数』 です。???
要は、庭に杭を立てようとした時に、硬い地盤だと杭を叩く回数が多くて、
軟弱地盤だと杭を叩く回数が少ないって事です。
そして、一定の長さまで打ち込んだ時の杭を叩いた回数をN値と言います。
当然、叩いた回数が多ければ硬い地盤なので良質地盤と言えます。
叩いた回数が少なければ、まだまだ杭が支持層に達していない可能性があるので、
地盤沈下の恐れがあるわけです。
すなわち、地盤調査ではN値が高いほど良いと言う事です。
ちなみに、N値は50が限度になっています。
もし、地盤調査報告書がお手元にあったらN値を確認してみてはいかがでしょう。
地層の真実が見えてきます。
ボーリング調査の様子
標準貫入試験の様子
吉永敏久