Story-case01

こころに寄り添い共に実現させた、夢のグループホーム

2020.06|ケアサポート志保

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願い

2016年某日、一人の女性が突然、筋萎縮性側索硬化症(ALS)という病気になりました。当時も2022年現在も、そういった医療的ケアが必要な方を受け入れられる施設は非常に限られており、本人や家族の望みの有無に関わらず、自宅での療養をせざるを得ないという状況が続いています。また、ALS患者が医師に嘱託して生きる事をやめてしまう事件など、ALS患者を取り巻く社会背景はまだまだ未成熟と言えます。
そんな状況を少しでも変えたい。自分のように、自宅で不安を抱えながら孤独に生きる人の希望になりたい。
その彼女の強い願いを実現するべく、ゆたか建築設計事務所は立ち上がりました。

ゆたか建築設計事務所 ケアサポート志保

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土地と、やりたいことと、収支

彼女が所有していた土地をわたしたちが調査すると、水道が通っていなかったりと、さまざまな問題が浮き彫りとなり、収支が成り立たないことが判明致しました。
無い袖は振れないので、その土地への建設を諦める他ありませんでした。彼女は途方に暮れてしまいます。でも、夢を諦めたくない。わたしたちもその夢を実現することが使命だと思っているので、どうにか今ある資金の中で、彼女の要望を叶えることはできないかと模索しました。

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賃貸物件をリノベーションして、
建設コストを下げる

他の手法として、すぐに「賃貸物件のリノベーション」を提案しました。土地を購入して新築物件を建てるよりも、建設コストを下げることができます。

しかし、希望する地域の土地を予算内で見つけ出すことは一個人では極めて困難です。
ですが、わたしたちは地域に根付いた設計事務所です。物件探しもお任せください。
無事希望する土地の付近に、築45年の賃貸物件を見つけることができました。

古民家の外観 古民家の庭 古民家の内部

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平屋住宅をグループホームへ

彼女の要望と物件を照らし合わせ、行政との協議を重ね、用途変更の申請を行い、建築基準法や消防法などの関係法令をグループホームに適合する仕様で設計します。利用者用の個室を増やすための間仕切りの追加に併せて耐震補強や断熱性の向上など、付加価値や快適性を高める工夫をしていきました。

図面 古民家の基礎 古民家の基礎

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折り合いと、夢の実現

現状の土地・物件の状態を踏まえて、家賃の折り合いも土地の所有者様とさせていただきました。
紆余曲折を経て、ひとつ夢が実現しようとしています。彼女の夢の第一歩のお手伝いができ、嬉しい限りです。

リノベーション前の、広く明るい廊下
リノベーション前の、広く明るい廊下
グループホームになった45年後も変わらず
グループホームになった45年後も変わらず
リノベーション後の外観 リノベーション後の玄関 リノベーション後の部屋
ご希望と予算に添う土地もお探し致します
ご希望と予算に添う土地も
お探し致します
用途変更もお任せください
用途変更も
お任せください
様々な要素を考慮して最適の実現を致します
様々な要素を考慮して
最適の実現を致します

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インタビュー

ケアサポート志保 代表が思う、ゆたか建築設計事務所と、今後の展望

ゆたか建築設計事務所のお客様であり、ケアサポート志保 代表のしお子様に、お話をお伺い致しました。

ケアサポート志保 代表 清しお子様

ケアサポート志保 代表清 しお子

2018年12月に株式会社志保を立ち上げ、2019年8月、訪問看護事業所として「ケアサポート志保」を開設。2021年、医療的ケアに特化したグループホームを開業。まだまだ夢の途中。

https://medical-care-shiho.com/

取材日時:2022.5.17(構成・撮影/株式会社富士)

本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。「志保」という施設名は、どういったお気持ちでつけられたのでしょうか

ケアサポート志保 代表 清 しお子様(以下 しお子)実は「志保」というのは生まれた時の名前です。でも実際は「しお」と読むのに、「しほ」と言われることに違和感があって、名前の方をひらがなに変えました。
でも父が付けてくれた名前だから、生かしたくて。事業を始めるにあたって、志を保つがぴったりだと思って、志保としました。

そうだったのですね。素敵なお名前だと思います。
ゆたか建築設計事務所とは、いつ頃、どのようにして出会いましたか

しお子何年になるかしら。4年くらいかしら。

ゆたか建築設計事務所 吉永(以下 ゆたか)4,5年前に、共通の知人を介して相談を受けて初めてお会いしました。

しお子ゆたかさんは、不安だったり心配事があるとすぐ駆けつけてくれて。いろいろな壁にぶつかって離れていく人がいても、ずっと支えてくれて、応援してくれたの。おかげで施設ができたといっても過言じゃないの。

ケアサポート志保 代表 清しお子様

心強いですね

しお子最初の土地は、なかなか行政との話がうまくいかなくて。あれもダメこれもダメと分かって、事業が難航して途方に暮れていました。そんな中で、こんなやり方もあるって示してくれて。ずっと気にかけてくれて。

ゆたか困っている人がいたら、何とかしてあげたい。実際、ALSの様な医療も看護もまだ確立できていない難病患者さんに、社会がどの様に寄り添うか、仕組み作りを試行錯誤して問題提起をすることも設計者の使命だと考えています。でもそれは、しお子さんの前向きな志があるからこそ、私たちも立ち上がるのだと思います。

施設の中で気に入っている場所はありますか

しお子壁紙も素敵だし、部屋も明るくて、風通しが良いの。あとは玄関が派手な緑になっていたりして、でもそれがとってもいいの(笑)素敵で。

ゆたか(笑)それがこの施設に合うと思い、提案させていただきました。あとはリノベーションするにあたって、断熱も耐震補強もしっかりさせていただきました。

ケアサポート志保 代表 清しお子様

しお子私が思うことを予期してやってくれるの。本当に助かっています。

これからの運営はどう考えていますか

ゆたか建てたからって終わりじゃなくて、継続して運営していくことが大事ですよね。

しお子ゆたかさんはいまだにこうやって訪問してくれたり、情報をくれたりするので、助かります。
・・・私はとにかく同じ境遇の方が孤独にならないようにしたいの。
そんな思いが少しずつ届いているのか、今は北海道の方や都内の方など遠方からも問い合わせをいただくことが増えて。
まだまだこういった医療的ケアを受けられる施設は少ないけど、訴えていけば繋がるんじゃないかなって。これが私の使命だと思ってるの。

ゆたかそんなしお子さんの姿を見て、わたしたちも使命感に駆られます。しお子さんと関わっていく中で、まだまだ世の中は福祉に対して興味関心が薄いと感じる出来事がたくさんありました。

日本の社会全体が、福祉から目を背けてしまっていますね

しお子色々なことがあって、事業もうまくいかなくて、一時期とても沈んでいたの。「死にたい」って思った。でも、この病気になったからこそ、色々な人と出会って、ゆたかさんからも励まされて。ここが踏ん張りどころだと思ったの。

ゆたかALSという病気自体、わからないことばかりの中で、迷ってしまうことがたくさんあると思います。そんな中でも、同じ境遇の人たちの希望の光となって共感しあえる場所を創る。自分を見失わずに夢を真っ直ぐ捉えたしお子さんは、本当に強い人だと思います。

しお子さんは、この医療的ケアに特化したグループホーム以外にも、訪問介護、訪問看護もやっていらっしゃるんですよね。

しお子孤独を感じないように。「大丈夫だよ」といってくれる人が近くにいる喜びを皆さんに知って貰うために、事業を続けたいです。

お話を通して「志を保つ」を強く感じました。ありがとうございました

ケアサポート志保 代表 清しお子様

難病ALSと向き合い前向きに生きる女性の夢は笑顔のグループホーム(静岡県)

SBSnews6様より引用。
しお子様のグループホームを立ち上げた思いが綴られております。

難病と闘う女性が立ち上げ 自分らしく過ごせるグループホーム完成(静岡県)

SBSnews6様より引用。

「死にたいは生きたいの裏返し」難病・ALSと生きる女性の揺れる思い(静岡県)

SBSnews6様より引用。

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