Story-case04

新たなブランディング戦略で、
逆境をチャンスに変えた花屋

2022.12〜|花の一番館

Owner’s
Interview

花の一番館

ゆたか建築設計
事務所

代表 櫻井鉄男様

代表櫻井鉄男

静岡県富士市にあるお花と観葉植物のお店です。
お花を手軽に取り入れ、もっと身近に感じ誰もが笑顔になってほしいという思いから、リーズナブルでおしゃれなお花・サービスをお届けします。

https://hanano-ichibankan.com

取材日時:2023.7.6(構成・撮影/株式会社富士)

Section

「最適」の提案

目標を達成するための、優先順位

本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。リノベーションに至った経緯を伺ってもよろしいでしょうか

花の一番館 代表 櫻井鉄男様(以下 櫻井)コロナ前までは企業向けに供花や装花を納めることが中心でした。個人向けの切り花は好きでしたが、経営的な面で企業向けの割合が高かったです。しかし、コロナ禍の影響で多くの企業様が打撃を受け、需要が急落してしまい、経営戦略を見直したことがきっかけです。
先ほど申し上げたように切り花はずっと好きで、やりたかった気持ちもあったので、これを機に小売に重きを置こうと決めました。ただ、店舗が小売に向いている形ではなかったので、まず、ネットでリノベーションをしてくれる業者さんに声を掛けたりしたのですが、ちょっとイメージと違うなと思って、地元で実績が多いゆたか設計さんにお願いしようと思いました。
ただ、こんな小さな仕事を受けて貰えるのだろうか?という不安はありました。何となく敷居が高かったです。でも、一大決心としてお願いすると、すぐに話を聞いてくれました。色んな提案をしてもらってワクワク感が止まらなかったです。

ゆたか建築設計事務所 吉永(以下 ゆたか)櫻井さんからお声かけいただいた時、BtoBからBtoCへの事業転換を後押しするような「花の一番館のイメージ刷新」というミッションを任せられたな、と思いました。

イメージの刷新。とても大きなミッションですね

櫻井大がかりなリノベーションになるので、最初は費用が少し心配でしたね。

ゆたか金銭面のことは理解していたので、予算の中でできる「最適」を提案していきました。櫻井さんの考える戦略に沿って、コストをかける箇所の優先順位をつけたんです。例えば、窓ひとつ変わるだけでおしゃれになる。スタッフルームは簡素でいい。小売店で大事な「見られ方」を意識して、重点的に変えていきました。何よりも既存店舗のポテンシャルを引き出すことに集中しました。

園長 遠藤誠浩様

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顧客のお客様、を考える

花屋の顧客を掴んで喜ばせる、仕掛け

どのような部分に力を入れたのでしょうか

ゆたかまずは外観ですね。「店先に自然のあるお花屋さん」をイメージして、緑が栄えるようにナチュラルなテイストに変えました。以前は中が見えにくかった腰窓も、フィックス窓に変えておしゃれな雰囲気になったと思います。店舗が交通量の多い道路に面しているので、一瞬だけ通りがかった人にも「きれいなお店だな」と印象づけることが目的です。

店先は緑であふれていた
店先は緑であふれていた
すっきりとしたフィックス窓
すっきりとしたフィックス窓

櫻井内装も大きく変わりました。壁側にあった作業台をカウンターに変えたおかげで、お客様と対面しながら作業できるようになりました。カウンターを設置するにあたってショーケースを移動したのですが、自分の中では「絶対に移動できないもの」だったので、まさかの提案でした。

ゆたか“ライブ感”を出したかったんです。花束をつくる、というパフォーマンスは絶対にお客様に見てもらいたいし、喜んでもらえると思った。

櫻井普段の作業がパフォーマンスになるなんて考えたこともありませんでした。自分では気づいていなかった良さを、ゆたか設計さんが引き出してくれました。

カウンターからはお客さまの出入りも見える
カウンターからはお客さまの出入りも見える
「花の一番館」の看板を背に、花束をつくる
「花の一番館」の看板を背に、花束をつくる
花の一番館
花の一番館

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さまざまなリノベーション

建物だけではない、さまざまなリノベーション

花を買いにきたお客様が喜んで下さるよう、設計されているのですね。実際にお客様の反応はいかがですか

櫻井とても良い評判をいただいています!内装を変えたおかげで、お客様のちょっとした要望を引き出せて、すぐに叶えてあげられる環境になったからだと思います。

ゆたか弊社も人づてに花の一番館がお洒落になったとか、雰囲気が良くなったと言われると本当に嬉しいですし、鼻が高いです。やりがいを感じます。

お客様の要望にすぐ答えられると、士気も高まりますね

櫻井すごく高まりましたね。「小売でやってくぞ!」って気持ちにスイッチが入りました。驚いたのは、今まで花屋の経営にあまり興味のなかった妻が、どんどん意見をくれるようになったことです。店頭にあるマルシェも妻のアイデアなんですよ。店のことを話すようになって、夫婦仲もさらに良くなりました。

ゆたか夫婦仲もリノベーションさせていただきました。

竣工時は、仕切りのない一つの部屋
小ぶりの花が並ぶ可愛らしいマルシェ
現在は、扉を設けて部屋を二つに区切った
改装前は、個人の方が入りやすい玄関口ではなかった
花の一番館
花の一番館

公私ともに良い状態なのですね。お店の状況も変わったのでしょうか

櫻井小売はもちろん、以前よりも全体の業績が上がりました。外内観以外にもキャッチコピーやショップカード、紙袋などもゆたか設計さんにサポートいただきながら変えたのですが、そのおかげで「花の一番館」の世界観がうまく伝わって、顧客につながったと感じています。設計事務所というより経営コンサルタントでしたね。あと、リノベーションを機に電子マネー決済を取り入れました。結果、若者が多く来てくれるようになりました。

ゆたか花の一番館は、櫻井さんの手腕や立地の魅力もあって、元々ポテンシャルの高いお店です。コロナ禍で傷ついてしまったけれど、それをバネにして上手くアフターコロナの波に乗ったと思っています。

櫻井この半年は物珍しさで来てくださった方も多いので、勝負はこれからですね。BtoBの時は流れのままに仕事をしていましたが、小売は自分の舵取りでいくらでも変わる。とてもやりがいを感じています。

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今後の展望

花の一番館を ”花のある生活” の拠点に

今後の展望をお聞かせ下さい

櫻井花の一番館を ”花のある生活” の拠点にしたいと思っています。花を買う、花を送る、ということを皆さまのライフスタイルに浸透させたいです。

ゆたか近くに学校があるから学生向けのブーケを置くとか、枯れてしまった花の活用とか。花の一番館は、まだたくさんの可能性を秘めています。そういったところを、今後も櫻井さんと一緒に考えていきたいです。

今後、ゆたか建築設計事務所に期待することは

櫻井ただ見た目や使いごこちを変えるだけでなく、顧客のお客様の目線になって意見を出してくれる、ゆたか設計さん。富士市だけでなく、静岡県でも全国にでも名を響かせる存在になって欲しいです。

ゆたか期待に添えるように頑張ります。

ありがとうございました。花のある生活が、もっと広まりますように

花の一番館×ゆたか建築設計事務所
補助金申請での煩雑な手続きをサポートをいたします
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設計をもってして地域福祉の安心と安全を守ることが私たちの使命です
設計をもってして地域福祉の安心と安全
を守ることが私たちの使命です
様々な要素を考慮して最適の実現を致します
様々な要素を考慮して
最適の実現を致します

YUTAKA Architecture Design Office

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